異形の役者体52007年04月23日
皆さん、いかがお過ごしですか? 根津甚八です。
米国で、またもや銃乱射事件が起こった。
3、4年前に、コロンバイン高校で起きた、同じ高校の男子生徒二人による銃乱射事件を題材に、マイケル・ムーア監督が「Bowling for Columbine」という、米国の異常な銃社会を批判した傑作を撮り、ドキュメンタリー部門でヨーロッパ3大映画祭は勿論、米国アカデミー賞も受賞し、米国国内にも大きな影響を与えたと思っていたけど、アメリカの銃社会は相変わらず変っていないし、少しも懲りてないことが証明されたような気がする。
「Bowling for Columbine」に観た時、アメリカの銃社会の変革を強力に阻んでる巨大組織「全米ライフル協会」の会長が、あの「ベン・ハー」「猿の惑星」の大スター、チャールトン・ヘストンであることを知って、ショックだったしガッカリしたけど、歪んだアメリカの銃社会を斬ってゆく監督マイケル・ムーアの風体の何処にもいそうなデブッチョなただのおっさんってところが、かえってリアリティを強調して、銃社会が抱えている恐怖に震えと怒りを感じた。
若い頃憧れていたヘストンは「Bowling ・・・」公開の後、病気を理由に会長を退いたらしいが、ブッシュ大統領は、現在でも最悪な「全米ライフル協会」の永久会員だ。この事実知ってました?
これじゃ、米国の銃社会が変る希望は全く薄いよね。
今回使用された銃器は、口径9ミリと5ミリ強の2丁の拳銃。
2丁で10万円ぐらいだそうだ。
アメリカでは、拳銃は、そこらのスーパーかアウトドアスポーツショップか銃砲店へ行けば、携帯電話を購入するみたいに、その場で簡単な手続きを済ませれば、10分ぐらいで普通に手に入る。
いわゆる「キレタ」23才の男が、たった10万円で手にした武器で、あっという間に32人の命を奪った。
あまりに惨めすぎる。狂ってるのは、容疑者のチョだけじゃない、今の銃社会を改めないアメリカも狂ってると思う。
あーあ、もう哀しい話題はこれくらいで切り上げましょう!
これで気分転換。一服しましょう。
今春は、特にこれといった訳もなく、ただ無性に「桜風吹」を思いっきり浴びてみたいという強い思いでチャンスをうかがっていたら、間の悪いことにインフルエンザにやられてしまい、好機を逃してしまいました。(+_+)
ここ二十年来、風邪とは全く無縁だったので、ワクチンなんぞ俺には用はないと思っていたら、とんでもないことになってしまいました。何事に関しても、慢心は災いを呼ぶことになるということでしょうか。
満開の日をビンゴした上に、続いて「桜風吹」というのは欲のかき過ぎでバチが当たったのかもしれません。
満開の桜を眺めるのも幸せですが、散り際の「桜風吹」はもう狂うほど好きなので、本当にガックシでした。
まるで天上で音楽が奏でられているような、身体中がトロケきって液体になってしまうような・・・あの陶酔感・・・。
ええい、チキショウメッ。「桜風吹」を思いっきり浴びたかったぞぉ。
仕方ないので、梶井基次郎の「桜の樹の下には」をひっぱりだしてきて、熱にうかされながらボーッと読んでいました。
皆さんは、どうでしたか? 「桜風吹」に酔いましたか?
日本人だもん、当たり前のコンコンチキですよね。
ところで「桜風吹」といえば、生の花びらではなかったけれど、この間テレビで観たアンジェラ・アキの武道館初ライブでの「サクラ色」という新曲で舞った「桜風吹」には感動しました。
曲も勿論良かった!!!
久しぶりに人の歌で涙してしまいました。
ワシントン時代の苦しく、不遇だった頃の話や、自分が生まれてきた理由=歌うことという発見・・・etc,・・・静かな語り口で、
「私の夢をかなえてくれた皆さんのために歌いたいと思います・・・『サクラ色』・・・」
そして曲は始まりました。
♪♪♪
・・・・・・
・・・・・・
Keep on dreaming all your life
Keep on dreaming all your life
恋しくて 目を閉じれば あの頃の二人がいる
恋しくて 目を閉じれば あの頃の自分がいる
サクラ色のあなたのことを サクラ色のわたしのことを
サクラ色の時代のことを 忘れない
ずっと、ずっと、ずっと・・・
スルッと回る美しいファルセットで、♪恋しくて・・とサビに入った時です。高い高い武道館の頭上の闇から「サクラ風吹」が会場一杯に降り始めたのです。
その舞い落ちる花びらの量と速度が絶妙なニュアンスで、「これって、まさくぁ、モノホン?」と思えるほどに美しいシーンでした。
久しぶりに歌で泣いた。ポロポロと。
俺は一発でKOされてしまいましたね。
アンジェラ・アキ。
素晴らしい感動のパフォーマンスを展開してくれました。
もう大大大ファンです。
俺のお気に入り、ジョルジアーノの俺の中での存在を脅かすほどに好きになってしまったのだ。F・Jの歌声は極上に美しいけど、歌詞はわからないんで、癒されはするけど感動はしたことがない。
アンジェラ・アキの真っすぐな想いが、彼女の詩と歌い方からみてとれたから感動したんだと思う。
即、ググルって、DVD付き「サクラ色」と「Home」を購入!
毎日といっていいくらいはまってます。
モチ、こうして打ってる今も流してます。
あとは、アルバム「ONE」と「Kiss Me Good-Bye」を手に入れれば、今のところは完璧かなr(^ω^*)))
これは蛇足だけど、ライブ中継で歌詞のテロップが流れなかったのは新鮮でしたね。
よくテレビの歌番で歌詞のテロップ流すけど、カラオケルームじゃねえんだから、本人が歌ってるのに、歌詞のテロップは邪魔だ(`´メ)っつうの!
これも蛇足だけんど、ウィズアウト眼鏡アンジェラ・アキは滅茶苦茶奇麗!!!!!
何故に、いつも眼鏡顔なのか? 勿体ないな。
さてと、まくらはこのぐらいにして、異形の役者体・麿赤児の話の続編です。
といっても、脱線が長過ぎてもうこんなに書いてしまったぞ。マズイな、こりゃ。
本題に入る前に、麿さんらしくない珍しい写真をご覧ください。
これまで、奇抜なメイクと衣装にばかり話が集中していたけど、台詞回しでも凄いんです!!!
「少女都市」の終盤で、男・フランケは、喪失した夢を取り戻すために理想のアニマとして少女雪子ガラス化してしまう。妹雪子を奪回しようとする兄に向かって、烏合の衆・旧日本兵の群れを煽動し、こうアジルのだ。
『いいか皆の衆、規則正しき検便家よ。こういう手合いの人間に限って、墓場で朝まで死人とおしゃべりしてるもんである。これを、おまえらには一寸高級すぎる言葉でネクロフィリアと云う。
さて満州以来、俺はずっとこいつを尾けてきた。裏山の10人の後家の恨みを背負って、この社会の敵にチャレンジしたチャレンジャーこそ、この俺チャ。ところが皆の衆、規則正しき歯磨き粉よ。この人非人は、俺の雪子にまで手を出し始めた。俺は驚いた。びっくりしちゃった。』
俺は照明ブース(??)と客席を仕切ってあるボロボロの暗幕に設けてある小窓(というと聞こえはいいが、ただ四角に布を切り抜いただけの穴)から、やや前のめりの姿勢で、たった4台しかないスライダックを抱えるように操作しながら、もう面白くって面白くって、奇っ怪で、快活で、圧倒的な肉体・麿赤児の演技に食い入るように見入っていた。
麿さんのリズムに乗って、スライダックを回しているのが、メッチャ楽しくてしょうがなかった。この時、自分は照明の名人じゃないか?と思えてしまったものだ。
今、何処にこのような台詞を、アクチュアリティと存在感と毒をもって、エネルギッシュに、生々しく成立させられる役者がいるだろうか? 答えは、NONだ!!!!!
こうして、当時の写真を見ると、今でも十分に通用する斬新な衣装とメイクだと思う。
つまり、センスです。ズバ抜けて「格好良い」ということです。
いや、さすがに疲れてきたなあ。
なんか半端だけど、怪優・麿篇は、まだ続くということで、よろしく!
では、またお会いしましょう。
米国で、またもや銃乱射事件が起こった。
3、4年前に、コロンバイン高校で起きた、同じ高校の男子生徒二人による銃乱射事件を題材に、マイケル・ムーア監督が「Bowling for Columbine」という、米国の異常な銃社会を批判した傑作を撮り、ドキュメンタリー部門でヨーロッパ3大映画祭は勿論、米国アカデミー賞も受賞し、米国国内にも大きな影響を与えたと思っていたけど、アメリカの銃社会は相変わらず変っていないし、少しも懲りてないことが証明されたような気がする。
「Bowling for Columbine」に観た時、アメリカの銃社会の変革を強力に阻んでる巨大組織「全米ライフル協会」の会長が、あの「ベン・ハー」「猿の惑星」の大スター、チャールトン・ヘストンであることを知って、ショックだったしガッカリしたけど、歪んだアメリカの銃社会を斬ってゆく監督マイケル・ムーアの風体の何処にもいそうなデブッチョなただのおっさんってところが、かえってリアリティを強調して、銃社会が抱えている恐怖に震えと怒りを感じた。
若い頃憧れていたヘストンは「Bowling ・・・」公開の後、病気を理由に会長を退いたらしいが、ブッシュ大統領は、現在でも最悪な「全米ライフル協会」の永久会員だ。この事実知ってました?
これじゃ、米国の銃社会が変る希望は全く薄いよね。
今回使用された銃器は、口径9ミリと5ミリ強の2丁の拳銃。
2丁で10万円ぐらいだそうだ。
アメリカでは、拳銃は、そこらのスーパーかアウトドアスポーツショップか銃砲店へ行けば、携帯電話を購入するみたいに、その場で簡単な手続きを済ませれば、10分ぐらいで普通に手に入る。
いわゆる「キレタ」23才の男が、たった10万円で手にした武器で、あっという間に32人の命を奪った。
あまりに惨めすぎる。狂ってるのは、容疑者のチョだけじゃない、今の銃社会を改めないアメリカも狂ってると思う。
あーあ、もう哀しい話題はこれくらいで切り上げましょう!
これで気分転換。一服しましょう。
今春は、特にこれといった訳もなく、ただ無性に「桜風吹」を思いっきり浴びてみたいという強い思いでチャンスをうかがっていたら、間の悪いことにインフルエンザにやられてしまい、好機を逃してしまいました。(+_+)
ここ二十年来、風邪とは全く無縁だったので、ワクチンなんぞ俺には用はないと思っていたら、とんでもないことになってしまいました。何事に関しても、慢心は災いを呼ぶことになるということでしょうか。
満開の日をビンゴした上に、続いて「桜風吹」というのは欲のかき過ぎでバチが当たったのかもしれません。
満開の桜を眺めるのも幸せですが、散り際の「桜風吹」はもう狂うほど好きなので、本当にガックシでした。
まるで天上で音楽が奏でられているような、身体中がトロケきって液体になってしまうような・・・あの陶酔感・・・。
ええい、チキショウメッ。「桜風吹」を思いっきり浴びたかったぞぉ。
仕方ないので、梶井基次郎の「桜の樹の下には」をひっぱりだしてきて、熱にうかされながらボーッと読んでいました。
皆さんは、どうでしたか? 「桜風吹」に酔いましたか?
日本人だもん、当たり前のコンコンチキですよね。
ところで「桜風吹」といえば、生の花びらではなかったけれど、この間テレビで観たアンジェラ・アキの武道館初ライブでの「サクラ色」という新曲で舞った「桜風吹」には感動しました。
曲も勿論良かった!!!
久しぶりに人の歌で涙してしまいました。
ワシントン時代の苦しく、不遇だった頃の話や、自分が生まれてきた理由=歌うことという発見・・・etc,・・・静かな語り口で、
「私の夢をかなえてくれた皆さんのために歌いたいと思います・・・『サクラ色』・・・」
そして曲は始まりました。
♪♪♪
・・・・・・
・・・・・・
Keep on dreaming all your life
Keep on dreaming all your life
恋しくて 目を閉じれば あの頃の二人がいる
恋しくて 目を閉じれば あの頃の自分がいる
サクラ色のあなたのことを サクラ色のわたしのことを
サクラ色の時代のことを 忘れない
ずっと、ずっと、ずっと・・・
スルッと回る美しいファルセットで、♪恋しくて・・とサビに入った時です。高い高い武道館の頭上の闇から「サクラ風吹」が会場一杯に降り始めたのです。
その舞い落ちる花びらの量と速度が絶妙なニュアンスで、「これって、まさくぁ、モノホン?」と思えるほどに美しいシーンでした。
久しぶりに歌で泣いた。ポロポロと。
俺は一発でKOされてしまいましたね。
アンジェラ・アキ。
素晴らしい感動のパフォーマンスを展開してくれました。
もう大大大ファンです。
俺のお気に入り、ジョルジアーノの俺の中での存在を脅かすほどに好きになってしまったのだ。F・Jの歌声は極上に美しいけど、歌詞はわからないんで、癒されはするけど感動はしたことがない。
アンジェラ・アキの真っすぐな想いが、彼女の詩と歌い方からみてとれたから感動したんだと思う。
即、ググルって、DVD付き「サクラ色」と「Home」を購入!
毎日といっていいくらいはまってます。
モチ、こうして打ってる今も流してます。
あとは、アルバム「ONE」と「Kiss Me Good-Bye」を手に入れれば、今のところは完璧かなr(^ω^*)))
これは蛇足だけど、ライブ中継で歌詞のテロップが流れなかったのは新鮮でしたね。
よくテレビの歌番で歌詞のテロップ流すけど、カラオケルームじゃねえんだから、本人が歌ってるのに、歌詞のテロップは邪魔だ(`´メ)っつうの!
これも蛇足だけんど、ウィズアウト眼鏡アンジェラ・アキは滅茶苦茶奇麗!!!!!
何故に、いつも眼鏡顔なのか? 勿体ないな。
さてと、まくらはこのぐらいにして、異形の役者体・麿赤児の話の続編です。
といっても、脱線が長過ぎてもうこんなに書いてしまったぞ。マズイな、こりゃ。
本題に入る前に、麿さんらしくない珍しい写真をご覧ください。
これまで、奇抜なメイクと衣装にばかり話が集中していたけど、台詞回しでも凄いんです!!!
「少女都市」の終盤で、男・フランケは、喪失した夢を取り戻すために理想のアニマとして少女雪子ガラス化してしまう。妹雪子を奪回しようとする兄に向かって、烏合の衆・旧日本兵の群れを煽動し、こうアジルのだ。
『いいか皆の衆、規則正しき検便家よ。こういう手合いの人間に限って、墓場で朝まで死人とおしゃべりしてるもんである。これを、おまえらには一寸高級すぎる言葉でネクロフィリアと云う。
さて満州以来、俺はずっとこいつを尾けてきた。裏山の10人の後家の恨みを背負って、この社会の敵にチャレンジしたチャレンジャーこそ、この俺チャ。ところが皆の衆、規則正しき歯磨き粉よ。この人非人は、俺の雪子にまで手を出し始めた。俺は驚いた。びっくりしちゃった。』
俺は照明ブース(??)と客席を仕切ってあるボロボロの暗幕に設けてある小窓(というと聞こえはいいが、ただ四角に布を切り抜いただけの穴)から、やや前のめりの姿勢で、たった4台しかないスライダックを抱えるように操作しながら、もう面白くって面白くって、奇っ怪で、快活で、圧倒的な肉体・麿赤児の演技に食い入るように見入っていた。
麿さんのリズムに乗って、スライダックを回しているのが、メッチャ楽しくてしょうがなかった。この時、自分は照明の名人じゃないか?と思えてしまったものだ。
今、何処にこのような台詞を、アクチュアリティと存在感と毒をもって、エネルギッシュに、生々しく成立させられる役者がいるだろうか? 答えは、NONだ!!!!!
こうして、当時の写真を見ると、今でも十分に通用する斬新な衣装とメイクだと思う。
つまり、センスです。ズバ抜けて「格好良い」ということです。
いや、さすがに疲れてきたなあ。
なんか半端だけど、怪優・麿篇は、まだ続くということで、よろしく!
では、またお会いしましょう。