異形の役者体2007年03月05日
皆さん、いかがお過ごしですか?
ちょいとご無沙汰してしまいました。
朝晩はまだ少し寒さを感じますが、日中はもうすっかり春の陽気ですね。日照時間も長くなってきて、気分もちょっぴりウキウキしてきますね。
家の裏庭では???の木が、薄黄色の可愛い花を、枝いっぱいに咲かせています。
一昨日、多摩堤通りを通ったら、もう何本もの桜の木が花をつけ始めていて、驚きでした。
もう完璧に春です。でも、俺のまわりでは風邪をひいてる人が結構います。
異常暖冬の影響でしょうか、ここんとこ昼夜の寒暖のギャップが激しいので、皆さんも体調管理にご注意あれ!
今回は、久しぶりに状況劇場に入団した頃のエピソードを紹介することにします。
以前にも話したように、俺が入団した時、状況劇場は「少女都市」という芝居の稽古の真っ最中であった。
「俺は、憧れの唐十朗が主宰する『状況劇場』の一員に、本当になったんだ」
と自ら喜びを噛み締めながら、十畳あまりの洋間の隅で、両膝を抱えるようにして、眼前3、4メートルで繰り広げられる怪優・奇優たちの演技にただただ圧倒されつつ、毎日食い入るように観ていた。
そりゃ、毎日が夢の中いるような日々でしたね。
当時の状況劇場の役者の中で、俺がまず衝撃を受けたのは、麿赤児(あかじ)であり、四谷シモン、唐十朗、大久保鷹、李礼仙、そして不破万作。
中でも、麿さんのその圧倒的な異形の存在感の塊とでもいうか、得体の知れないヒトに似た生き物とでも言ったらいいのだろうか・・・。
とにかく、かつて見たことの無い役者体を間近に、ブッタマゲタの連続であった。
麿さんが登場すると同時に、もの凄い速度と破壊力で、観ている者の日常はものの見事に打ち砕いてしまうのだ。
とは言っても、時に悲哀と愛嬌もかいま見せる。
恐ろし気でも、汚くない。オドロオドロしてはいるが、何処か少し抜けてる風でもある。」
決して指名手配者ではありません。
この時被ってるハットは、恐らくスキンヘッドを守るためのもの。
1960年代でスキンヘッドというヘアースタイル(ん?)をしてる若者(ん、ん?)は、寺のお坊さんぐらいしかいなかった。
いや、そうだ、ユル・ブリンナーというスキンヘッドが売り物のハリウッドスターがいたなあ。いやあ、懐かしの大スターを思い出しちまった。
格好良かったなあ、ユル・ブリンナー・・・「王様と私」、「荒野の七人」(黒澤明監督の名作・『七人の侍』をパクった西部劇。彼は、志村喬が演られた「勘兵衛」の役所であった)、「隊長ブリーバ」・・・。
ところで、普段の麿さんは、あっさりとしたいい人だが、時に、とんでもない悪戯をしかけられたことがある。
少女都市のカーテンコール。中が麿さん
本番の芝居がはねた後、稽古場への帰りには必ず、劇団員全員で銭湯で汗を流すのが慣例であった。
俺はからんの前に腰掛けて、気持ちも伸びやかに髪を洗っていた。
すると、俺の左肩をトントンと叩く奴がいる。
「誰だよう、こんな時に・・・」
と、後ろを振り向いたその目に飛び込んできたものは、
「ひぇっ???」
な、な、何と、ち○ぽの先っちょであった!!!!!
驚いて見上げると、麿さんがエヘラ顔で自分のち○ぽを指先でつまんでぶらぶらさせてるのでった。
子供の頃、よく友達の後ろから肩を叩いて、相手の振り向きざまに、人差し指で頬をつついて面白がる、あれです。いや、あれの「ち○ぽ」バージョンです。
外見は厳つい感じだけど、そんな悪戯をしても、全く憎めないすっごい良い人なんですよね、麿さんって。
状況劇場にいた9年間、「えっ」と驚くことはまだまだ山程あるけれど、今回はここまでといたしましょう。
では、またの機会にお会いしましょう。
ちょいとご無沙汰してしまいました。
朝晩はまだ少し寒さを感じますが、日中はもうすっかり春の陽気ですね。日照時間も長くなってきて、気分もちょっぴりウキウキしてきますね。
家の裏庭では???の木が、薄黄色の可愛い花を、枝いっぱいに咲かせています。
一昨日、多摩堤通りを通ったら、もう何本もの桜の木が花をつけ始めていて、驚きでした。
もう完璧に春です。でも、俺のまわりでは風邪をひいてる人が結構います。
異常暖冬の影響でしょうか、ここんとこ昼夜の寒暖のギャップが激しいので、皆さんも体調管理にご注意あれ!
今回は、久しぶりに状況劇場に入団した頃のエピソードを紹介することにします。
以前にも話したように、俺が入団した時、状況劇場は「少女都市」という芝居の稽古の真っ最中であった。
「俺は、憧れの唐十朗が主宰する『状況劇場』の一員に、本当になったんだ」
と自ら喜びを噛み締めながら、十畳あまりの洋間の隅で、両膝を抱えるようにして、眼前3、4メートルで繰り広げられる怪優・奇優たちの演技にただただ圧倒されつつ、毎日食い入るように観ていた。
そりゃ、毎日が夢の中いるような日々でしたね。
当時の状況劇場の役者の中で、俺がまず衝撃を受けたのは、麿赤児(あかじ)であり、四谷シモン、唐十朗、大久保鷹、李礼仙、そして不破万作。
中でも、麿さんのその圧倒的な異形の存在感の塊とでもいうか、得体の知れないヒトに似た生き物とでも言ったらいいのだろうか・・・。
とにかく、かつて見たことの無い役者体を間近に、ブッタマゲタの連続であった。
麿さんが登場すると同時に、もの凄い速度と破壊力で、観ている者の日常はものの見事に打ち砕いてしまうのだ。
とは言っても、時に悲哀と愛嬌もかいま見せる。
恐ろし気でも、汚くない。オドロオドロしてはいるが、何処か少し抜けてる風でもある。」
決して指名手配者ではありません。
この時被ってるハットは、恐らくスキンヘッドを守るためのもの。
1960年代でスキンヘッドというヘアースタイル(ん?)をしてる若者(ん、ん?)は、寺のお坊さんぐらいしかいなかった。
いや、そうだ、ユル・ブリンナーというスキンヘッドが売り物のハリウッドスターがいたなあ。いやあ、懐かしの大スターを思い出しちまった。
格好良かったなあ、ユル・ブリンナー・・・「王様と私」、「荒野の七人」(黒澤明監督の名作・『七人の侍』をパクった西部劇。彼は、志村喬が演られた「勘兵衛」の役所であった)、「隊長ブリーバ」・・・。
ところで、普段の麿さんは、あっさりとしたいい人だが、時に、とんでもない悪戯をしかけられたことがある。
少女都市のカーテンコール。中が麿さん
本番の芝居がはねた後、稽古場への帰りには必ず、劇団員全員で銭湯で汗を流すのが慣例であった。
俺はからんの前に腰掛けて、気持ちも伸びやかに髪を洗っていた。
すると、俺の左肩をトントンと叩く奴がいる。
「誰だよう、こんな時に・・・」
と、後ろを振り向いたその目に飛び込んできたものは、
「ひぇっ???」
な、な、何と、ち○ぽの先っちょであった!!!!!
驚いて見上げると、麿さんがエヘラ顔で自分のち○ぽを指先でつまんでぶらぶらさせてるのでった。
子供の頃、よく友達の後ろから肩を叩いて、相手の振り向きざまに、人差し指で頬をつついて面白がる、あれです。いや、あれの「ち○ぽ」バージョンです。
外見は厳つい感じだけど、そんな悪戯をしても、全く憎めないすっごい良い人なんですよね、麿さんって。
状況劇場にいた9年間、「えっ」と驚くことはまだまだ山程あるけれど、今回はここまでといたしましょう。
では、またの機会にお会いしましょう。